保険は、
入っているだけで安心できる反面、
入りすぎていることに気づきにくい支出です。
特に子育て世帯では、
「何かあったら困る」という気持ちから、
必要以上に保険を重ねてしまうケースが少なくありません。
しかし実際には、
保険に入りすぎても
不安が完全に消えるわけではなく、
家計だけが静かに圧迫されていきます。
この記事では、
なぜ保険が過剰になりやすいのか、
そして本当に考えるべきポイントは何かを整理します。
保険が「見直されにくい固定費」である理由
保険料は、
毎月自動的に引き落とされます。
- 支払っている感覚が薄い
- 金額に慣れてしまう
- 解約を考える機会がない
このため、
固定費の中でも特に放置されやすい支出です。
さらに保険は、
「万が一の備え」という性質上、
削ることに心理的な抵抗があります。
結果として、
不安だから続ける
内容はよく分かっていない
という状態になりやすくなります。
子育て世帯が保険に入りすぎてしまう3つの理由
1. 「何かあったら困る」という感情が先に立つ
子どもがいると、
自分一人の問題ではなくなります。
そのため、
- 少しでもリスクを減らしたい
- 後悔したくない
という気持ちが強くなり、
保険を足し算で考えてしまいます。
2. 公的保障を把握しないまま検討している
多くの人は、
- 健康保険
- 高額療養費制度
- 傷病手当金
といった制度を、
正確に把握しないまま
民間保険を検討しています。
その結果、
すでに備えられている部分まで、重ねて保険をかけてしまう
という状態になります。
3. 「勧められたまま」入り続けている
結婚、出産、住宅購入。
ライフイベントのたびに、
保険を勧められる機会は増えます。
その都度見直さずに足していくと、
内容が重複し、
全体像が分からなくなります。
保険で本当に考えるべきポイント
保険を考えるときに重要なのは、
「不安をなくすこと」ではありません。
家計が耐えられないリスクだけに備えることです。
具体的には、
- 起きる確率が低いが
- 起きた場合の影響が大きい
この条件に当てはまるものを
整理して考える必要があります。
すべての不安に保険で備えることは、
現実的ではありません。
見直すときに注意すべきこと
保険を見直す際に、
やってはいけないことがあります。
- なんとなく全部解約する
- 保険料の安さだけで選ぶ
- 不安を無視して判断する
保険は、
生活の安心を下支えする仕組みでもあります。
大切なのは、
必要な部分と、
そうでない部分を分けることです。
まとめ
子育て世帯の保険が高くなりやすいのは、
浪費しているからではありません。
不安と真面目さが原因です。
しかし、
保険は「入れば安心」ではなく、
仕組みとして整理するものです。
一度立ち止まって、
- 何に備えているのか
- その備えは本当に必要か
を整理するだけでも、
家計は大きく変わります。


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