住宅ローン減税(住宅ローン控除)とは何か
住宅ローン減税は、
「家を買ったら税金が戻る制度」
というイメージで語られがちです。
しかし実際には、
誰でも自動的に得をする制度ではありません。
- 対象になる住宅
- 借入条件
- 年収や納めている税金
- 申告の有無
これらがかみ合って、
はじめて効果が出ます。
この記事では、
住宅ローン減税の仕組みを
感覚ではなく制度として整理します。
住宅ローン減税の基本的な仕組み
住宅ローン減税とは、
年末時点の住宅ローン残高に一定割合を掛けた金額を、税金から差し引く制度です。
ポイントは、
「現金が直接もらえる制度」ではないことです。
あくまで、
- 所得税
- 所得税で引ききれない分の一部住民税
から差し引かれます。
つまり、
もともと納めている税金がない人は、控除しようがない
という前提があります。
控除額はどう決まるか
控除額は、次の要素で決まります。
- 年末の住宅ローン残高
- 住宅の種類(新築・中古、省エネ基準など)
- 入居した年
- 控除期間
制度改正により細かい条件は変わりますが、
共通して言えるのは、
「ローン残高が多ければ、そのまま得になる」わけではない
という点です。
控除額があっても、
納めている税金の範囲内でしか戻りません。
対象になる住宅の条件
住宅ローン減税は、
すべての住宅が対象になるわけではありません。
主な条件として、
- 自らが居住するための住宅
- 床面積の要件を満たしている
- 一定の耐震・省エネ基準を満たしている
- 借入期間が原則10年以上
といったものがあります。
投資用や賃貸用の住宅は対象外です。
新築と中古での考え方の違い
新築住宅は、
制度の対象になりやすい一方で、
省エネ基準への適合が強く求められるようになっています。
中古住宅の場合は、
- 築年数
- 耐震基準を満たしているか
が重要になります。
「中古だからダメ」ということではありませんが、
確認すべき書類が増えるのが実情です。
住宅ローン減税でよくある誤解
ここは特に注意が必要です。
「ローンを組めば必ず得をする」
得をするかどうかは、
- 年収
- 納めている所得税・住民税
- 他の控除の有無
によって変わります。
控除枠があっても、
税金が少なければ使い切れません。
「初年度も年末調整で終わる」
住宅ローン減税は、
初年度は必ず確定申告が必要です。
2年目以降は、
会社員であれば年末調整で対応できますが、
初年度だけは例外です。
「借入額が多いほど得」
借入額が多いほど、
返済総額や利息も増えます。
住宅ローン減税は、
ローンを増やすための制度ではなく、
負担を一部軽減する制度です。
住宅ローン減税が効きやすい人・効きにくい人
住宅ローン減税は、
人によって効果が大きく異なります。
効きやすいケース
- 一定以上の所得があり、所得税・住民税を納めている
- 他の控除が少なく、税額に余裕がある
- 省エネ基準などを満たした住宅を取得している
効きにくいケース
- そもそも税金をあまり納めていない
- 扶養控除や他の控除が多い
- 控除額より税額が小さい
住宅ローン減税は「おまけ」と考える
住宅ローン減税を考える上で、
一番大切な視点があります。
それは、
この制度を前提に住宅購入を判断しないことです。
- 金利
- 返済期間
- 将来の家計
- ライフイベント
これらが先にあり、
住宅ローン減税は
あくまで「結果として使える制度」です。